Interview
美術造形制作で活躍する佐藤さんに、学生時代の思い出、仕事への取り組み方について語っていただきました。
美術造形
佐藤 広太 さん
Sato Kota
2019年卒業
1997年、宮城県出身。
在学中アルバイトとして『ウルトラマンジード』『ウルトラマンR/B』に参加。
卒業後、株式会社円谷プロダクションに入社。
造形助手として『ウルトラマンタイガ』『ウルトラマンZ』などに参加。
ウルトラマンの撮影やショーに使用するキャラクタースーツを製作しています。自分は主に怪獣の作業を担当することが多いです。
この職業を目指したのは2012年に開催された特撮博物館で実際の撮影に使用されたキャラクタースーツや現場のメイキング映像を見て、自分も制作側として特撮に携わりたいと思ったのがきっかけです。
産学連携プロジェクトの中で、「怪獣酒場」や「ウルトラマンフェスティバル」に携われると知りすぐに入学を決めました。
授業外の時間で学内の工房を使い、自主制作を行いました。キャラクタースーツを作っている時間がとにかく多かったし楽しかったです。講師の先生方にもいつも工房にいる生徒として覚えられてました。
特殊造形の授業では怪人やヒーロー、ロボなど様々なキャラクタースーツの製作を学べたため、造形の基礎的なことをたくさん吸収出来たと思います。
産学連携プロジェクトでは、「龍が如く6」に登場するアイテムの製作や、「怪獣酒場」に設置するエレキングやゴモラなどの怪獣の製作に参加しました。
2年生の夏休みに円谷プロダクションでアルバイトをした時、プロの造形物を目の当たりにしてとても刺激を受けました。その後の授業や自主製作でも、経験したことを活かせるよう一段と頑張れたと思います。
3年生の時に再びアルバイトとして声をかけてもらい、卒業後も円谷プロダクションで働けることになりました。ウルトラマンに携わることがずっと夢だったので迷わず入社を決めました。
仕事では求められる作業の速度もクオリティも授業より上がるため、効率の良い進め方を考えるのが大変な所です。今でも日々学ぶことばかりです。
『ウルトラマンZ』には特に思い入れがあります。自分の携わったキャラクタースーツが活躍するのもそうですが、家族や友人からも見てるよと声をかけてもらうことがかなり多かったです。
こだわりと仕事のスピードの両立を意識しています。作業を振り返って良かった点や改善点を考えるのも大切です。
この業界は新しい材料や道具もどんどん増えるので、自分から知識を身に付けようとする姿勢が大事だと思います。
コロナ禍では急に作業がストップすることやリモートでの確認作業が増えたため、スケジュール管理や事前の準備の大切さをより一層学びました。
特殊造形の分野も3D技術を使うことがかなり増えたため、デジタルもアナログも扱いながら様々なキャラクターの製作に携わりたいです。
大変なことも多いですが、『自分の好きなこと』が仕事にできるのはとても楽しいです。学生の時にしか出来ない経験もたくさんあるので、そういうものを積み重ねて引き出しを増やすと、将来良いものが作れると思います。